晴ちゃんが生後2ヶ月を過ぎた頃。
授乳の度に母子共に泣きながら格闘し、心身共にやつれていく私を見ていた実家の母が、
(そろそろ母乳を諦めて、完全ミルクにするのもアリだよ。)
と言い始めました。
でも、せっかく母乳が出ているのに、ここで諦めて直接授乳が出来ないミルク育児を選ぶのが、悲しいやら寂しいやら悔しいやらで、負けず嫌いな自分が顔を出し……
(母乳が出るうちは頑張ろう。
出なくなったら、その時は諦めよう。)
と、どうしても諦められず、母乳育児への執着が強くなっていきました。
今のミルクが栄養を十分に考えて作られていて、完全ミルクが決して悪い事では無いと頭で分かっていても、直接赤ちゃんとスキンシップができ、経済的にも栄養的にもオールマイティーな母乳育児へのは憧れは捨て難かったんです。
でも、今思い返すと、晴ちゃんが生後数ヶ月の頃の記憶は、晴ちゃんと一緒に泣きながら授乳の練習をしたことと、搾乳ばかりしていた記憶しかありません。
生まれて間もないカワイイ乳児期の赤ちゃんを、純粋に『カワイイ』と思える余裕がほぼ無かったように思います。
数時間置きにやってくる授乳の時間がストレスで、晴ちゃんが寝ている間にする搾乳もストレス。
晴ちゃんがお腹がすいて泣き始める時間が近づくと、憂うつな気持ちになっていました。
何を息抜きにして日々を過ごしていたのか、いまや全く思い出せません。
そして、そんな日々が続き……
晴ちゃんが生後3ヶ月くらいになった頃、やっと一筋の光が見えてきました。
少しずつですが直接おっぱいを吸ってくれるようになってきたんです。
やっとおっぱいの吸い方のコツを掴み初めた晴ちゃんが、未知との遭遇みたいなハッっとした目をしておっぱいを吸っている姿が、今でも目の奥に焼き付いています。
そして、徐々に、直接飲める母乳量が増えていき、哺乳瓶を使わなくなっていきました。
夢見た、完全母乳の育児に辿り着いた時、
(諦めずに忍耐強く頑張れば、いつか報われる日が来ることもあるんだな。)
と実感し、この上なく感動しました。
完全母乳になってからは、見違えるほど毎日が楽しくなり、授乳が楽になりました。
ミルク代は浮くし、哺乳瓶を使う手間もない。
乳首が傷付いて血が出たり、血豆ができたりするハプニングもありましたが、乳頭混乱を起こしている時期に比べれば何てことないハプニングでした。
経験上、直接母乳にこだわっているうちは、赤ちゃんと一緒に泣きながらでも頑張った方が悔いが残ら無いかと思います。
もし、早々に諦めてミルクにしたとして、後々(やっぱ直接母乳あげてみたかったなあ。)と思っても遅いからです。
もし、赤ちゃんの乳頭混乱に困り果て、検索でこのブログにたどり着いたママがいたら、私の経験談が少しでも励みになったらいいなと思います。
……が、しかし、
実は、ここでは終わらないんです。
やっとの事でこぎ着けた完全母乳生活も、悲しいことにたったの2〜3ヶ月で幕を閉じる事になりました。
生後5ヶ月になった頃に始まった離乳食。
もともと料理が大の苦手で、夫婦2人の食事を作るだけでもいっぱいいっぱい。
そして、だし汁を昆布や鰹節からとった事が無い私は、繊細な離乳食をどう作って良いのか分からず混乱し大きなストレスを抱えてしまい、それだけが原因かは分かりませんが、急に母乳が出なくなってしまったんです。
せっかくおっぱいの吸い方をマスターし、おっぱい大好きになっていた晴ちゃんは、急に出なくなった事に混乱し大泣き。
試しにミルクをあげてみても、ミルクの味が嫌なのか哺乳瓶を完全拒否して大泣き。
当初は哺乳瓶大好きだった晴ちゃんが、今度は哺乳瓶嫌いになってしまいました。
焦って焦って、困り果て、、、
授乳期の赤ちゃんがいた実の妹に助けを求め、妹のおっぱいを晴ちゃんに吸わせてもらったことまでありました。
そこからどういう段階を経たかは忘れてしまいましたが、生後半年頃には、完全ミルクになっていました。
最後に……。
私の場合はこのような経験をしましたが、母乳育児の悩みや苦労は、ママの数だけ無数にいろんな形があると思います。
・母乳の出が悪い体質だったため、生後間もなく完全ミルクにするしか無かったママ。
・授乳期に乳腺炎にかかって大変な思いをしたママ。
・なかなか乳離れが出来ない子に、3歳頃までおっぱいを吸わせたママ。
etc…
私が経験しなかった苦労話も、ママ友などを通してたくさん耳にします。
私も、ゆくゆくは2人目を授かりたいので、その時は今回とは違ったことで苦労するかもしれません。
以上、長文失礼しました。
おわり[i:244]